新会社法によって変わった会社設立

2006年に新会社法が適用され以前の会社設立とは大きく変わりました。
新社会法によって有限会社を新たに設立することができなくなり、
有限会社は新会社法以後は設立できなくなりました。
資本金や取締役、会社の機関、定款、新会社法の用語集...
わかりにくい会社設立を簡単にご説明します!

更新履歴:決算書の計算書類の変更更新履歴

新会社法で株式会社を設立する

新会社法で株式会社を設立する

新会社法によって株式会社の設立が以前よりかんたんになったといいますが、
株式会社を設立するのにはいろいろな準備が必要です。

ここでは、株式会社を設立する流れをわかりやすく説明していきます。

①会社の基本的事項の検討、決断
②定款の作成と認証
③出資金の払込みと取締役の調査
④会社設立登記
⑤官公署へ届出

それでは、会社設立の流れを説明いたしましょう。


①会社の基本的事項の検討、決断

会社を設立する前には、
まず会社の将来の設計図のようなものを作成しなくてはなりません。

どのような会社にするのか?会社のプロフィールの作成が重要になってきます。

商号を決める

商号とは会社の名前のことをいいます。
株式会社の場合この商号の後か前に、株式会社といれなくてはなりません。
後株か前株かも決めます。

新会社法では、類似商号の規定というものがありました。

同じような名前の株式会社が同じ市区町村にないように!
というのが決まりでした。

しかし、新会社法によって、それは改定され、
同じ住所じゃなければいいよ!ということになりました。

しかし、同じような名前の会社があって間違えられたり、
似た名前の会社の評判が悪かったりして間違えられるような事がないように、
類似商号(似た名前の会社)がないか、法務局でチェックしておきましょう!


事業の目的をはっきり決める

定款には、会社の目的を記載、定めます。
株式会社は法人なので、普通の人間と違って、目的の範囲内ですが、
権利能力を持つものであるとされています。

目的をしっかりと定めておかないと、どんな目的の会社かわからず、
出資してくれる株主を混乱させます。

会社の目的は定款にはっきりと記載し、法務局で登記して、
第三者に公示することによって、取引先(お客様)や株主が安心して契約したり、
出資できたりするよう、定款を定めるという制度があるのです。

詳しくは定款のつくりかた参照ください。


本店所在地を決める

会社の本社のことを定款などでは本店と書きます。
この本店をどこにするかで、登記申請をする法務局が決まります。

本店の所在地を定款で定めるには2つの方法があります。

ひとつは、具体的な番地を記載しない方法。
もうひとつは、具体的な番地まで記載する方法。

このふたつのちがいは移転の際にでます。

具体的な番地を記載している場合、株主総会を開き定款の変更をしなくてはなりません。
番地を記載していなければ、定款を変更したりせずにすむので、前者が便利でしょう。


資本金を集める

新会社法により最低資本金制がなくなったため、資本金は必要なくなりました。
しかし最低資本金額があなたの会社には適しているかどうか?を検討する必要があります。

あなたの会社は準備金等が本当に必要ないですか?
貯金を用意してあるというのなら別ですが、会社の事業内容によっては、
資本金を用意しておいた方が後々、金融機関や取引先などの信用面でも役に立ちます。

しかし、税金面では資本金が少ない方が優遇されたりします。
たとえば地方税の均等割りといわれる税金。

これは1000万円を超えると段階的に高くなっていきます。
また、設立した初年度から1000万円以上の資本金があると、
初年度から消費税の課税事業者となってしまい、消費税の申告と納税が必要になります。

資金を用意した方がいいか否かはよく考えてください。


株主になってくれる出資者を募る

株式会社の設立方法には発起設立と募集設立があります。
会社の発起人=株主というのが発起人設立。
募集設立は発起人にはならず出資だけをしてもらう設立方法です。

このふたつのどちらかの方法で出資者を募ります。

発起設立については別ページにてもっと詳しく説明しています。


機関設計をして役員を決める

新会社法では、取締役がひとりでもよくなったので、
取締役会を置くかおかないかの選択ができます。

会社の役員とは、代表取締役、取締役、監査役、会計参与をいいます。
この役員を設置することを会社の機関の設置といいます。

取締役会を設置しないことにすると、役員の設置人数の簡素化、簡略化ができます。
コストも設置した場合よりかかりませんが、取締役会がない場合、
今まで取締役会で決議していた事項が株主総会で決議しなければならないというデメリットがあります。

事業年度を決める

事業年度とは決算承認を得るために年度を区切る期間をいいます。
上場企業のほとんどは3月決算にし、事業年度を区切っています。
3月にこだわる必要はありません。
1年より短い期間で区切ればよいので、
会社のゆとりのある時期を選んで決めてもいいでしょう。


会社の印鑑をつくる

漫画やドラマのシーンでよく、社長に捺印をお願いするシーンがあります。

会社運営には印鑑が必要です。代表者印、銀行印、社印、社用ゴム印。
これらの印鑑には商号(会社名)が入るので、
類似商号(似た名前の会社)がないか、法務局でチェックしてからにしましょう。


個人の印鑑証明を用意する

会社を設立するには発起人の記名、押印、その印鑑証明が必要です。

印鑑証明は下記の要件で必要となります。
■定款の認証を受けるとき
■設立登記申請の際(代表取締役につき1通、発起人でない取締役につき1通)

印鑑証明は何かと必要のなるので、コピーをしておくと便利です。
印鑑証明には有効期限(設立登記の場合3ヶ月以内)があるので、
市区町村役所に行く時期を間違えないようにしましょう。


株式会社を設立するには準備がたくさんありますね。
個人事業とは大違いです。

①会社の基本的事項の検討、決断
■商号を決める
■事業の目的をはっきり決める
■本店所在地を決める
■資本金を集める
■株主になってくれる出資者を募る
■機関設計をして役員を決める
■事業年度を決める
■会社の印鑑をつくる
■個人の印鑑証明を用意する


②定款の作成と認証

定款というのは会社の法律のようなもので、とても重要です。
どんな会社でも、最初にこの定款を作り、公証人の認証を受けなければなりません。

定款の作成と認証については長くなってしまうので、
別ページにて詳しく説明しています。

詳しくは定款のつくりかた定款の認証を参照ください。


③出資金の払込みと取締役の調査

出資金を集めたらそれを銀行に預けます。
出資金の払込みと取締役の調査の手続きは下記の通り。

出資金の払込

定款を提出したら、出資金を銀行に払い込む手続きをします。

発起人が各発起人から、出資金を預かり、銀行に預け、
登記の申請手続きが終わるまで一定期間保管してもらいます。

今までは会社設立の添付書類として
出資金の保管証明書を銀行に発行してもらう必要がありましたが、
新会社法ではいらなくなり、預金通帳のコピーや取引明細書でOKになりました。

取締役を決める

お金を銀行に預けたら、取締役や監査役を決める手続きをします。

新会社法では、
発起人が集まった発起人会で最初の役員を選任する方法と
定款で最初の役員を記載して選任する方法があります。

役員に就任する人が決まったら、
今度はその人たちに就任承諾書に捺印を署名をしてもらいます。
設立後の会社と取締役や監査役との関係は委任契約にあたるので、
就任承諾書はしっかり書面で受領しましょう。

就任承諾書は設立登記申請時の添付書類となります。


取締役会を開催する

取締役会を設置する会社は取締役会を開き代表取締役を選任します。
取締役会、取締役どうしの合意があったところで、取締役会議事録を作成します。

取締役会を設置していない、ひとり取締役の場合も取締役議事録を作成します。


取締役・監査役の調書を作成

取締役と監査役が選任されている場合の監査役は、
今までの設立手続きが新会社法に基づきちゃんと行われてきたかどうか?
を調査して、調査書にまとめなければなりません。

■出資金の払込はあったか?
■現物出資財産がある場合、その価額が適正か?

などをチェックします。

また、この取締役・監査役の調査が終わった後
2週間以内に設立登記申請を行わなければなりません。


④会社設立登記

ここまでの手続きが完了したら、登記の申請をします。

この登記申請をすることによって、
あなたの会社は社会的に認められた存在になります。

登記を申請する日は株式会社が設立された日としますので、重要です。
なるべく大安の日を選んだり、おぼえやすい日を選ぶなどして、
後悔のないようにしましょう。

詳しくは株式会社の設立登記の申請をご参照ください。


⑤官公署へ届出

最後の砦、官公署への届出までやっときました。
官公署というところが嫌なところで、
税務署、市区町村役所、労働基準監督署、公共職業安定所、社会保険事務所
の各署に必要書類を提出しなくてはなりません。

必要書類は下記ページより表でご確認できます。
株式会社設立後に必要な書類提出一覧

これで、会社設立の大まかな流れはつかめたでしょうか??
株式会社となると必要な提出書類が多く、大仕事ですね。


新会社法で株式会社を設立する